• 白血病/慢性リンパ性白血病

2024年9月 Dさん インタビュー(後編)

後編 続いていく経過観察、元気でいることを心がけて(<PR>(株)アストラゼネカ)

※本記事は、患者さんの体験談をもとに作成しています。本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。

1.    セカンドオピニオンで経過観察の方針に納得。経過観察の開始へ

確定診断がついてから2カ月ほど経過後、保険会社の相談サービスを利用して見つけた病院でセカンドオピニオンを受けました。結果としては確定診断と同じく、経過観察で問題ないということでした。


ただ治療方針の説明の際に、治療を行わない理由も説明してくれたため、経過観察の方針に納得できました。「小リンパ球性リンパ腫を含む慢性リンパ性白血病は治る病気ではない。症状がない今から治療を始めた場合には、治療中に病気が悪化して本当に治療が必要になった時に、薬が効かなくなってしまう可能性があるため、今は経過観察の方がよい」と具体的に理由を説明してくれました。


確定診断を受けた病院に戻ってセカンドオピニオンの結果を伝えたところ、「現時点では治療を行うわけではないので、定期的な通院はしないで、腫れているリンパ節が大きくなるなど症状が悪くなったときにまた来院してほしい」と言われました。ただこれまで、色々な病院を受診してやっと確定診断がついた経緯があるので、継続的に病院に通っていないと、小リンパ球性リンパ腫が悪くなってから治療ができる病院を紹介してもらうまでに時間がかかってしまうのではないか?と思い、継続的に受診したい気持ちがありました。その気持ちを先生に伝えたところ、自宅に近い病院(確定診断を受けた病院でも、セカンドオピニオンを受けた病院でもない別の病院)であれば継続的に診察できるということだったので、自宅近くの病院を紹介いただきました。


現在は紹介された自宅近くの病院で、3ヶ月毎に血液検査と診察、半年に1回は骨髄検査とCT検査を受けています。シコリは少しずつ大きくなっているみたいで、お腹の中などに3 cmくらいの大きさのものが何個かあると言われていますが、現在も経過観察を続けています。


2.    日常生活の変化

病気が原因なのかわからないのですが、現在も疲れやすさは続いています。ただ疲れというのが血液検査とか数値で表されるようなものではないので、先生たちも小リンパ球性リンパ腫と直接関係があるかわからないようです。


また確定診断がついてから関節が突然腫れたことがありました。現在通院中の主治医の先生に相談したところ「関節に関しては整形外科で診てもらって」と言われ、整形外科を受診したら「血液の病気と関係があるかもしれない」と言われたこともありました。関節の腫れは徐々に良くなったのですが、珍しい病気を持っていることから症状の原因を調べることの妨げになってしまっているのかなと思っています。


免疫力低下の可能性もあるので、自分ではあまり意識しているわけではないのですが、感染症にかからないように注意するようになっているみたいです。例えば、病気と診断される前までは新型コロナウイルスは風邪の一種で大騒ぎするようなものではないと思っていて、流行状況などは全く気になっていなかったのですが、診断されてからはどうしても気になってしまいます。また砂埃が立つような場所での行動などは極力避けるようにしています。
 

3.    治療開始後の金銭的な不安

現在は3ヶ月に1回の通院頻度で、CT検査や骨髄検査の時にはそれなりにお金がかかるので負担が全くないというわけではないですが、薬が処方されていないため金銭的には大きな負担にはなっていません。


一方で、治療が始まった場合の金銭的な負担については心配しています。薬は効いている限り飲み続けることなるので、高額療養費制度が使えるといっても上限額を毎月支払い続けるとなったら大変です。がん保険には入っていたのですが、入院や手術をした場合に給付金がもらえるという内容だったので、飲み薬で治療が始まっても給付金は出ないようです。
 

4.    自分で情報収集をすることの難しさ

日本では珍しい病気ということもあるのか、医師もあまり勉強が追い付いてないのかなと感じることがあります。そのため自分で知識を身につけなければならないと思っています。日本と比べて海外の方が患者数も多く、情報量も多いので、国内外の情報をインターネットを使用して調べていて、英語のウェブサイトを見ることもあります。ただ国外の情報は言語の違いもあり、信憑性を判断することが難しいです。


患者会にはオンラインで一度だけ参加しました。ただ慢性リンパ性白血病の患者さんの話が多く、自分に当てはまるような小リンパ球性リンパ腫に関する情報が少なかったことから、それ以来参加はしていません。


5.    慢性リンパ性白血病の方もしくはそのご家族の方に伝えたいメッセージ

慢性リンパ性白血病は進行が遅い病気なので、家族も含めて末永く付き合っていかなければならない病気だと思っています。それに加えて、病気があっても今のところは症状がなくて、周りから見てもわからないような状況なので、元気な時は自分が病気であることを気にしすぎず、元気に明るく生活することが大切だと思っています。

 

 

 

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