後編 経過観察の不安の解消、前向きな気持ちに(<PR>(株)アストラゼネカ)
※本記事は、患者さんの体験談をもとに作成しています。本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。
1. セカンドオピニオンでこれまでの不安を解消
慢性リンパ性白血病と診断されてから半年ほど経過した頃に、今までの検査結果を持参して、セカンドオピニオン先の先生を受診しました。診断されてからずっと疑問に思っていたこと、具体的には「治療は開始せずに経過観察の方針で大丈夫か」「どのくらいの期間は経過観察で大丈夫か」といったことを質問しました。回答としては、「経過観察で大丈夫な期間は人によって違う」と説明を受けて、結論としては治療の方針は主治医の先生から言われていた内容と同じでした。
重ねてRichter症候群についても心配だということも伝えたところ、Richter症候群になる危険性が高い患者さんが持っていることが多い17p染色体の欠失という染色体異常がないか検査をしていただき、結果として17p染色体の欠失が無いことが分かったのでとても安心しました。
セカンドオピニオン先の先生は、私が不安に思っていた点を払拭してくれるように一つ一つ適切な返答や対応をしてくれたり、また雰囲気も含めてコミュニケーションがとりやすくて、いい先生だと感じました。セカンドオピニオンで不安が和らいだこともあり、今後の診察は通院中の病院で引き続き、間隔を1 ヶ月から3 ヶ月毎に空けて診察を継続することにしました。
2. 再度のセカンドオピニオンで治療方針を相談—経過観察の方針に
経過観察をしている間に白血球の数は徐々に増えてきました。初めて慢性リンパ性白血病と診断されたときから3年程で、白血球数は診断当初の2倍ほどになりました。また1年に1回受けるCT検査でも、リンパ節や脾臓が徐々に大きくなっていることが分かっていました。
白血球数やリンパ節等の大きさに鑑みて、主治医の先生から飲み薬での治療開始を提案されました。大きな決断になると思い、セカンドオピニオンをしてもらった先生のセカンドオピニオンを再度受けることにしました。
再度のセカンドオピニオンでは、「治療開始したら薬をずっと服用する必要があり、金銭的にも負担になる」「慢性リンパ性白血病の治療の進歩については、新たな治療薬も開発されている」といったアドバイスを聞くことができました。
セカンドオピニオンで聞いた話をもとに主治医の先生と再度相談をして、今すぐには治療を開始せず、今後のCT検査の結果をもとに治療を始めるか考える方針となりました。
3. 同じ病気の人とつながることでの安心感
現在(2024年9月時点)も診断されたときと変わらず、治療をせずに経過観察中ですが、精神的に落ち着いてきています。診断当初は主治医の先生に毎回のように質問をしてモヤモヤすることがあったわけですが、現在は状況が急に悪くなっているなどの状況の変化がないこともあって、そもそも質問すること自体が少なくなってきています。身体の変化についても、首の腫れを実際に触ってみると少しずつ大きくなってきているなと感じる程度で、特に困るような症状がないので、病気のことを考えることも減ってきています。
患者会のおかげで精神的に落ち着いているというのもあると思います。患者会では色々な経過の方がいらっしゃいます。例えば自分が不安に感じていたRichter症候群なってしまった方もいらっしゃるのですが、そのような大変な状況の方でも投薬治療などで元気に過ごせている話を聞けたりするので、もし自分が最悪の状況に陥ったとしても何とかなるのでは?と前向きになることができました。投薬治療を受けながら長い期間元気に過ごせている方もいて、もし自分の治療が開始してもそれくらい生きられるのでは?という安心材料になっています。
一方で、情報収集については不安があります。慢性リンパ性白血病はアメリカなど海外ではメジャーな病気ですが、日本では珍しい病気であるため、病気に関する情報が少ないというのが不安な点です。患者会の顧問の先生から聞いた海外での治療法などの情報を聞くと安心できるため、そういった情報が手に入りやすくなるといいなと思います。
4. 高価な治療薬への金銭的な不安
金銭的には現在はそこまで負担にはなっていません。3ヶ月ごとの通院では診察と血液検査だけなので大きな金額にはならないですし、CT検査も受ける時は追加の出費があるものの、そこまで負担とは感じていません。ただ、診断の時の検査や、セカンドオピニオンのための受診費や検査費用は高額だったなと思います。
現在も病気はすこしずつ悪くなってきているので、治療が開始した時にかかる費用は心配しています。保険には加入しているものの、私が契約している保険では通院のみでの治療は給付対象外なので、今後の治療方針を考えると給付金はもらえないと思っています。また高額療養制度はありますが、制度をつかったとしてもかなりの負担になってしまうと思っています。
治療が始まった時に備えて特別何かをするということはありませんが、病気と診断される前よりは出費を抑えるようにはなりました。
5. 慢性リンパ性白血病の方もしくはそのご家族の方に伝えたいメッセージ
慢性リンパ性白血病の患者さんに伝えたいのは、周りの人に相談することが大切だということです。主治医とのコミュニケーションに悩んだ時期もありましたが、自分が精神的に落ち着けていなかったことも原因だったかな、と振り返って思うこともあり、家族や患者会などの周りの人に相談することで冷静になることができた気がしています。また治療薬もどんどん進歩しているので、そういった点でも不安にならなくても大丈夫だと思います。
Fさん インタビュー(後編)
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2024年9月
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