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2018年6月 嘔気発作

嘔気発作で体重減、職場復帰も延期に

※本記事は、個人の体験談です。患者さんの体験談を元に記事にしており、本文中に具体的な病状や治療法なども出てきますが、あくまでも個人の例であり、病状や、治療効果は、個人個人で差がありますので、すべての患者さんへ適応できる状況、効果を示すものではないことを了承ください。


退院から2週間後、自宅で再度嘔気発作が起きてしまい、2週間ほど再入院することになりました。

発作が起きている最中は水も受け付けません。入院中は点滴を打ちながら自然に治まるのを待つしかありませんでした。

いつ嘔気発作が起きて救急搬送されても大丈夫なように、診察券は常に携帯していました。


予想していなかった嘔気発作による体重減少

術前に予期していたことと違ったハプニングといえば、体重の増減です。手術後には減らなかったのですが、嘔気発作が出てからは14キロも減ってしまい、それがしんどかったです。

嘔気発作については原因不明で対策のしようがないので、自分で食べやすく、嘔気発作が起こりにくそうなものを探すしかありません。自分でスーパーに行って食べられそうなものを探していました。

最初はのどごしがいいので山芋をよく食べていました。他にも野菜ジュースやそうめんなどのどごしが良く、飲み下せるものは良いように感じました。

手術で造設した栄養補給のための腸ろうは退院後も続けていましたが、経過観察の結果は問題なし。経口摂取で十分栄養も摂れてきており、8月中旬に外来にて腸ろうを抜去しました。


「食道がん術後でも、これ以上迷惑はかけられない」復職を希望するも…

会社は年次有給休暇が最大40日、年をまたいで持ち越すことができる積立休暇が最大50日まであります。私の場合は年次有給休暇と積立休暇がまるまる残っていましたので、90日分有給休暇があったことになります。

2018年2月にがんがわかり、5月に手術をしました。当初は8月の復職を予定していました。予定通りであれば、90日分の有給休暇消化のみで対応できたのですが、復職に向けた面談中、嘔気発作が出て救急搬送されました。結果、復職は延期に。90日分の有給休暇では足りず、休職することになりました。

有給休暇があったこともあり、経済的な不安はありませんでした。ただ、入院してから約半年。部署のみんなにこれ以上迷惑はかけられない、そろそろ復帰しなければ……という気持ちが勝り、復職を希望していたので残念でした。


嘔気発作はあったものの、次男の結婚式に出席できた

復職は延びてしまいましたが、9月には次男の結婚式に出席することができました。式で出されたコース料理は量を半分にしてもらいましたが、特に食べられないというものはなかったです。お酒も出ていましたが、ずっと禁酒していたこともあったため、飲みたいという気持ちは沸きませんでした。

その頃にも嘔気発作が出ることがありましたが、式に参加していたときに発作がでることへの不安はあまりありませんでした。結婚式場に顔を見せられただけで御の字。幸いにも式場が病院からそれほど離れていなかったことで安心できていた面もありました。

手術

嘔気発作

時短勤務

2018年2月に食道胃接合部がん罹患が判明。胸腔鏡下での食道全摘・胃温存回結腸再建術を受ける。術後には原因のわからない嘔気発作が続いた。がんの手術や嘔気発作で計6回の入院。仕事に関しては、時短勤務を経て、2020年4月よりフルタイムで勤務。現在は会社勤めの傍ら、食道がん患者会や図書館ボランティアなど活動の幅を広げている。(インタビュー・掲載時の情報です)

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