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  • 乳がん・乳腺腫瘍

2015年4月 子宮筋腫悪化が発覚

子宮筋腫が悪化。子宮と卵巣の摘出を提案されて感じた、身体の一部を失う寂しさ


放射線治療が終わり、職場復帰へ

放射線治療が4月末に終了し、GW明けに復職。退院後すぐに職場復帰をする予定だったので、今回こそはと計画を立てていました。上司が早く復帰したい気持ちをよく理解してくださっていたので、主治医、産業医との連携や復帰の手続きも早めに済ませることができました。無事に職場復帰ができて良かったです。

2か月間の休職期間を経て、結果的に元の職場に戻ることができ、同僚たちも温かく迎え入れてくれました。復帰直後のこの時期はホルモン療法の薬を服用しながら仕事をしていましたが、仕事に支障が出ることはなかったですね。

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ホルモン治療の副作用と更年期障害の両方に苦しんだ

当時40代後半で、いわゆる更年期の時期。ホルモン療法の副作用と更年期障害が重なったように感じました。

特につらかった症状がホットフラッシュ。幸いにも我慢できる程度でしたが、暑いわけでもないのに汗が出てしまい困りましたね。でも会社では特に問題なかったです。社内の気温は一定に保たれていたので、外に比べて温度調整は難しくありませんでした。復職後は外出が必要な仕事もなかったので良かったです。他の症状としてあったのは、疲労感。外出は通勤程度にとどめ、家にいることが多くなりました。

この時期は、職場の女性メンバーたちに助けられました。同僚には私と同世代や少し上の世代が多く、更年期の話題で共感しあったり、経験談を聞いたり、辛いのは自分だけではないと勇気づけられました。

がん手術から1年。全身のCT検査により子宮筋腫の悪化が判明

がんの手術から1年が経ち、節目ということで全身のCTを撮ることに。撮影後、画像を見た医師から「転移はありませんが、子宮がかなり大きくなっています。何か不調はないですか?」と聞かれました。

実は自覚症状があって、少し前からトイレが近くなっていたんです。睡眠中も尿意で目が覚めてしまい、朝まで眠り続けられないことも。当時は更年期の症状かな?と思ってそれ以上は気にしていなかったし、相談もしていなかったんです。年をとったらトイレが近くなると聞くし、自分もそういう年齢になったのかなと独り合点していました。

医師にこの症状の話をしたところ「それは更年期障害ではなくて、子宮筋腫が肥大して膀胱を圧迫していたからでしょう」と言われました。どうやら以前からあった子宮筋腫が悪化していたようなのです。

医師には「子宮の摘出を推奨しますが、一度婦人科の医師に相談しましょう」と言われ、院内の婦人科に転科しました。

手術を受けるなら半年待ち。一方で運命を感じた友人との再会

婦人科の医師に相談すると「子宮の摘出手術をするのであれば、最低半年は待つ必要がある」と告げられました。悪性など緊急度の高い人から手術をする都合上、私のような良性の患者は優先順位が低いとのこと。半年も待つのか、と肩を落としました。

時を同じくして、たまたま同級生と3人で食事にいく機会がありました。誘ってくれた友人が乳がん経験者。もう一人の友人に「私たち乳がんになったの」と告げたところ、その友人は「私は子宮をとったのよ」と。彼女はちょうど子宮を摘出したばかりだったのです。

その友人に医師から告げられた手術の話をすると「私が手術をした病院がすごく良かったから、行ってみたら?」とその病院を勧めてくれました。こんな偶然は運命かもしれないと思って、私はその病院に行ってみることにしました。

紹介された病院へ転院。子宮と卵巣の摘出を提案される

友人に勧めされた病院を予約。医師にこれまでの経緯を説明し、手術できるかどうか伺ったところ「手術できますよ。前の病院で色々検査データを持っていると思うので、そのデータを持ってきてください」と言われました。

元の総合病院に戻り、早く手術を受けるために別の病院で手術を受けたいと伝えました。婦人科の医師は快く承諾してくださり、データと一緒に紹介状を書いてくださいました。乳がんの手術をしてくださった乳腺外科の医師にも相談をし、無事新しい病院へ移ることができました。

子宮と卵巣の摘出。自分の大切なものを失う悲しみがあった

病院の医師からは「あなたの場合は、子宮と卵巣を摘出した方がいい」と告げられました。その言葉に反対するわけにもいきませんので、私も言われた通り摘出を了承。10月中旬の入院が決まり、手術に向けて準備する段階に入りましたが、子宮と卵巣の摘出にはとても抵抗感がありました。簡単に割り切れたわけではありません。乳がんでの左乳房の部分切除に加えて、子宮と卵巣も摘出するなんて…。

妊娠出産を経験し、今は子供も大きくなっている。でも子宮を喪失することへの悲しみはぬぐえませんでした。どちらの部位も女性特有のもの。自分の大切な体の一部が切り離されてしまう寂しさを感じました。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

Hatch Healthcare K.K.

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