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2007年6月 告知

大量下血の原因は大腸がん。想定外の告知にショックを隠せなかった(54歳/男性/会社員)


大量の下血に驚きを隠せず…仕事を休み、急遽病院へ

ある朝、自宅トイレで用を足していると見たこともないほどの大量の下血がありました。私自身、体には自信があるタイプでこれまで大病を患ったこともなく、鮮血で真っ赤に染まった便器を目にして大変驚きました。

これまで50年以上生きてきて、一度も下血したことはありません。きちんと検査をした方がいいと思い、仕事を休んで総合病院に駆け込みました。大腸の内視鏡検査を行ってもらったところ、すぐに大腸がんの診断。実は私も含め家族全員に大きな病気の罹患経験はおろか、がんになった人もいませんので、まさか自分ががんになるとは思いませんでした。

診断結果をはっきり伝えてほしかった、でもさすがにショックだった

診断を受けた際の状況は印象に残っています。医師が診断結果を述べるにあたり非常に言いづらそうにしていたんです。その雰囲気でピンとくるものがありました。医療関係の仕事をしていこともあり、これは悪い予感がするなと。

医師の言葉を促すように「先生、はっきり仰っていただいて大丈夫です。きちんと受け止めます」とお伝えしました。覚悟を決めた私の表情を見た医師も頷き「大腸がんのステージⅢです。即入院して手術をする必要があります」と、くもった表情から一転、はっきりと告げてくださいました。

自分からはっきりと伝えて欲しいとは言ったものの、さすがにショックでした。当時の自分の知識では、がんは命に関わる怖い病気という認識。しかもステージⅢということで、この先どうなるんだろうかと不安で頭がいっぱいになりました。

妻に「大丈夫だよ」と言えたのは、強い気持ちがあったから

妻には帰宅後、直接がんであることを伝えました。驚いて言葉も出ないといった表情でした。大丈夫だよ問題ないよと、妻に心配させないよう努めて明るく返事をしましたね。実際にその時点では、絶対にこの病気を治すんだ!という強い気持ちがあり、そのような返事ができたのかもしれません。

私の住まいの近くに、兄と妹が住んでおり普段より交流があるのですが、告知の時点ではまだ何も伝えませんでした。あまり心配をかけたくないと思ったことと、実際に入院する病院を決めた後、具体的にお願いしなければいけないことがでてきたタイミングで伝えようと考えたからです。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

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取締役として大きな重責を担っていた2007年に大腸がんが発覚。強い意志をもって早期の職場復帰を目指すも、術後後遺症のために辞職することに。一年の自宅療養を経て社会復帰し、新規事業の立ち上げ業務で活躍。罹患後に飼い始めた愛犬とは今でも欠かさず、朝晩の散歩をしている。

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