「戻ってきても大丈夫だぞ」今も忘れられない上司の言葉
抗がん剤治療を行うにあたり当時の上司と転職先に自分の状況を伝えました。
当時の上司からは「退職を取り止めて、戻ってきても大丈夫だぞ」と言ってもらいました。この上司の言葉は今でも忘れられませんし、忘れてはいけないなと思っています。自分の転職に伴う引継ぎ、手術・入院に伴う業務の肩代わり、そしてこの言葉。今でもその時の上司には本当に感謝しています。
転職先からは、抗がん剤の副作用の状況を見て、勤務開始日については相談しましょうという話になりました。
当時の職場、転職先ともに色々と配慮してくれたことはありがたかったです。
抗がん剤治療。3クール終了時点で手術の可能性が見えた
抗がん剤治療では錠剤と点滴の2種類を併用していました。
私の場合、この抗がん剤の組み合わせが、取りうる選択肢としては最適だったそうで、まずは原発巣を小さくしようという話でした。主治医からは、3クールが終わったら内視鏡で原発巣の大きさをチェックしましょうと言われていたので、ひとまずこの治療をやり切ろうという気持ちでしたね。
実際に3クールが終わったタイミングで内視鏡検査をしたところ、原発巣が小さくなっており、主治医から手術の可能性もあると告げられました。手術の選択肢が現実になってきたことで、抗がん剤治療に対してもより前向きな気持になれましたね。
抗がん剤の副作用。ひどい吐き気がくると思い込んでいた
一番最初に錠剤タイプの抗がん剤を服用するときは、どのような副作用が出るのか正直心配でした。でも結果的に全くと言っていいほど副作用は出ませんでした。病院から吐き気止めを多めに処方されていたので、ひょっとしたらひどい吐き気におそわれるのではないかと内心ヒヤヒヤしていましたね。
吐き気止めを飲んだのは一番最初の服用時に飲んだ1回だけです。初めて服用した時は、副作用として絶対に吐き気が来ると思い込んでいたので、少し気持ち悪くなっただけだったのですが、吐き気止めを飲みました。次の服用時からは吐き気止めを飲まなくても大丈夫だと気付いたので、それ以降は飲んでいません。
点滴するタイプのものは3週間に1回の通院を6クール。点滴をする日は病院に行く必要があるので、半日は通院に費やしていました。初めて点滴を受けた日が12月下旬。年末年始のタイミングで、その翌日から家族旅行に行ったのを覚えています。
旅先では昼頃から少しボーっとしてくる感覚がありました。あまり食欲もなく、食べたいものを食べられなかった記憶も。これが副作用かって感じがしましたね。ただ、横にならないといけない程辛いといったことはなかったです。少し疲れてきたときに、喫茶店で休憩させてほしいと家族にお願いする程度でした。