再手術で胃を全摘。胃のない生活に不安はあったが主治医を信頼し受け入れた
手術について主治医と話し合う。胃を全摘することに
2019年5月に行った胃カメラの検査で、手術の可能性が具体的に見えてきました。主治医とは月に一回のペースで治療方針について話し合っていました。全摘になるのか部分摘出になるのか、主治医は最後の最後まで考えさせてほしいとのことでした。
もちろん私自身は部分摘出であればいいとは思っていました。ただ主治医との信頼関係もあり、主治医が自分のことをすごく考えてくれているとはわかっていました。だから、全摘と言われても受け入れよう、という覚悟はできていましたね。
入院前の最後の診察で、今後のことを考えると全摘が一番いいと主治医から告げられました。再発のリスクなどもきちんと説明されて、そこはもう受け入れざるを得ないなと。もちろんこの先、胃が無くなるとどのような生活になるのか不安はありましたが、がんから解放されることが最優先でしたから。
それよりも抗がん剤治療を続けてきて手術が受けられることに感謝しようと思いました。原発巣をすべて取り除くというゴールに向かっているんだからもっとポジティブに考えようと。そういった感じで最終的には、主治医から告げられた治療方針を納得して受け入れることができました。
手術は成功するも、術後に血便や発熱の症状
手術は1回目と同様、朝一番の手術。もともと午後3時に終わると言われていましたが、当初の予定よりも長引き、午後6時くらいまでかかったようです。
手術をした日の夜は血便が出て、発熱もありました。熱も結構高く、かなり意識が朦朧としながらも上手く眠れませんでした。1時間に、1、2回目が覚めてしまうのですが、苦しいというよりもぼんやりとしているような状態でした。
看護師さんも、頻繁に病室を見回りに来てくださったようです。生死に関わる状態ではなかったものの、術後は決して良い状況ではありませんでした。血圧の数値も良いとは言えず、リハビリは様子を見てから始めることに。自分としては1日でも早くリハビリを始めたかったので予想外の展開でしたね。
3、4日はそのような状態が続いたので、血圧の数値がよくなってきた5日目あたりからリハビリがスタートしました。
リハビリ開始。思っていた以上に歩けず驚いた
リハビリはベッドを傾けて、少し姿勢を変えるところからスタート。起き上がる程度の動きであれば割と早い段階でできたのですが、ベッドから出ることがなかなかできませんでした。
歩行訓練については、理学療法士の方に付き沿ってもらいながら始めたものの、思った以上に歩けなくて驚きました。自分一人では全く歩けないような状態で、通常通りに歩けるようになるまでには少し時間がかかってしまいましたね。
手術が終わって丸1週間経過したあたりから、少しずつ自分でも歩けるように。その頃にはトイレにも一人で行けましたね。毎日少しづつ距離を延ばして退院直前には、朝昼晩それぞれ5分ずつぐらいは歩けるようになりました。全く歩けない状態から本当に少しずつではありますが、体調が戻ってきている感覚がありましたね。
ただ、血便、発熱、血圧の数値というところで、当初の予定よりも退院が長引いてしまいました。
40歳を機に憧れていたスポーツ業界で働くことを決意。転職前に受けた人間ドックで胃がんが見つかる。腹膜に転移していることが発覚するも抗がん剤治療が奏功し、胃の全摘手術を受ける。現在はがんと付き合いながら、スポーツ業界で活躍されているとのこと。