趣味のランニングで疲労感を覚える
私には15年ほど前から首に腫れがあり、悪性リンパ腫の疑いがあったため、大学病院の血液内科に通い続けていました。それを除けば健康そのものでした。
気になった点をあげるとすれば、趣味のランニングの際に疲れやすくなったことでしょうか。当時は週2回ほどランニングをしていました。普段は走った直後に疲労感などありませんでしたが、この頃は走った際、ちょっと疲れやすくなったという感覚があったんです。違和感と言えば首と疲労感くらいで、ほかに自覚症状があったわけではありませんでした。
初めて疲労感が出たのは2018年の5月頃。
調子が良いときは10キロ走り切れていたのに、あるとき疲れてしまって5キロぐらい走ったところで歩くようになってしまったんです。ただ、それも仕事で疲れているのかなといった認識でした。咳(せき)が続くとか、痰(たん)に血が混ざるといった予兆はなかったんです。
レントゲンで肺に大きな白い影。がんを疑う
がんの疑いが浮上したのは、会社の健康診断です。
健康診断で最後に問診を受けるのですが、医師からレントゲン画像を見せられ、「右肺に明らかに何かある」「精密検査をした方がいいからすぐに紹介状を書きます」と言われました。
医師に見せてもらったレントゲン画像の右肺には、白い影が写っていました。素人の私が見てもはっきりと分かる、5センチほどの白い影。正直ビックリしました。
医師からはまだはっきりとがんだと告げられたわけではなかったのですが、直感的にこれはまずい状態だな、と。
もちろん、そのときはまだきちんとしたかたちで診断が下りたわけではありませんし、結核などほかの病気の可能性もありましたが、私は気が気ではありませんでした。
病院から帰宅する道すがら、肺がんについてスマートフォンで情報収集を行い、がん罹患者の闘病ブログを読んだり、医療系のサイトを探したりもしました。スマートフォンで色々なサイトを閲覧した結果、たとえ肺がんだったとしてもすぐ重篤になるわけではないかもしれないということが分かりました。
一方、これからかなり大変な治療が待っているかもしれないという不安は募りました。
精密検査を受けることに。以前から診てもらっている大学病院を指定
医師には、どこの病院に紹介状を書いてほしいか尋ねられました。以前より通っている大学病院にしてほしいとお願いしました。
健康診断の翌日には大学病院に電話を入れて、すぐに精密検査の予約。翌週には検査を行うこととなりました。
勤務先には、大学病院の予約をとったあとすぐに連絡しました。一緒に働いているチームに直接がんの疑いがあるということは告げませんでしたが、「あまり良くないかもしれない」ということは伝えていました。
診断
2018年6月、会社の健康診断をきっかけに肺がんが判明。コロナ以降は在宅勤務主体で以前からの仕事を継続。子どもとのコミュニケーションが増加したと感じる日々。