子宮頸がん異形成が見つかる。半年に1度の検診がスタート
20代後半の頃、在籍していた会社で受けた定期検診で、子宮頸部異形成(子宮頸がんになる前の状態のこと)が見つかりました。このときはまだ、軽度かどうか不明。経過観察ということになり、半年に一度の検診を続けることになりました。
当時は、今の夫と結婚前提での交際がスタートしたばかり。将来も見据えて、きちんと今の自分の状況を話しておこうと思った私は、「子宮頸がんの異形成が見つかっていて、定期的に検診を受けている」と彼に打ち明けました。
伝えたとき、彼はそもそも子宮頸部異形成そのものがどういうものかわかっていなかったようでした。単純にがんだと思ってしまったそうで、かなり深刻に受け止められてしまいましたが、まだ深刻なものかどうか自体もわからないことを説明。ひとまず経過観察を続けることを伝えました。
それ以来約十数年。計20回ほど都内の総合病院で検診を受けてきました。
今の夫と結婚、都外に移り住み子どもも2人授かりましたが、また新しい医師に事情を説明するのも手間です、結婚後・引越し後も半年に一度、同じ総合病院に通院していました。
検診には欠かさず通っていました。やはりがんになることへの恐怖から、もし異形成からがんに進行してしまった場合は早期に発見したい、という思いがあり通い続けました。
子宮頸部異形成に変化はないが、排尿時の違和感やお腹の張り
2020年1月の検診でも子宮頸部異形成に変化は見つかりませんでした。しかし、その翌月の2月頃、排尿の際に違和感があり、検診を受けている病院とは別のクリニックを受診しました。以前に膀胱炎を経験しており、それと症状が似ていたので今回も膀胱炎かな、と思い受診。そこでは尿検査をしていただいたのですが、特に膀胱炎などの異変は見つからず。異常もないということだったのでそれ以上不安に思うことはありませんでした。
続く5月頃、疲れやすさや息切れ、お腹の張りを感じるようになりました。今まで感じたことがないような感覚でした。年齢的にも太ったのかなとも思ったのですが、やはり違和感があります。妊娠も疑ったのですが、それとも違う感覚でした。
胃腸の調子が悪いのかなとも考えていましたが、1月に検診を受けたばかりだったこともあり、がんとの関連については全く考えていませんでした。
自分でもがんの疑いはまったくなかったです。ちょっと食べすぎたかなとか、便秘かなという気持ちでした。インターネットなどで調べることもしませんでした。
検診で卵巣の腫れが判明
半年後の6月、定期的に通う検診でのエコーで、卵巣が腫れているという指摘を受けました。子宮頸部異形成のためのエコーでしたが、卵巣が腫れお腹が張り、水が溜まっているという説明を受けました。医師からは息苦しさやお腹の張りがあるかどうか聞かれ、心当たりがあると感じたのを覚えています。
後日、MRIで検査してもらうことになりました。予約から精密検査実施まで1ヶ月ほど間が空きましたが、このときは本当に怖かったです。
夫には卵巣が腫れており、MRIを受けることになった経緯や医師からの説明を伝えました。
「がんかもしれない」職場への報告
務めていたコンビニエンスストアの店長には、7月にMRIを受けることになったとき、がんかもしれないということと、もしがんだった場合、長期でお休みをもらう可能性があることを事前に伝えていました。
店長さんは、ご家族にがんに罹った方がいらっしゃったそうで、とても病気に理解のある人でした。病気をしたあとに仕事を見つけるのが大変になるから、と配慮していただき、退職はせず、籍だけ置いておいてもらうことになりました。検査の際にもその方の配慮があり、シフトの調整で私が困るようなことはありませんでした。
精密検査の前には、当時所属していたバドミントンのクラブチームの、親しいメンバー数人に私の今の状態を伝えました。大会にも出場するような本格的なクラブで、もし病気であればハードな練習はしばらくできない可能性もあるでしょう。毎週練習で顔を合わせている人たちだったからこそ、伝えやすかったところがあります。子どもを持つ同年代の似た境遇の人同士でしたので、親身に私の話を聞いてくれました。