確定診断。診断の結果・治療方針をメールで一斉送信し、職場に情報公開した
確定診断のため頸部リンパ節生検を実施。二日間ですが入院もしました。退院後の7月中旬から下旬にかけては、いつも通り会社に出社。休み続けると有給が減ってしまうので、できるだけ出社するよう心掛けていました。
職場の同僚達には、診断の結果・治療方針を包み隠さず全て公にした上でメール送信。メールは自分が所属する課全員の約60人宛に一斉送信しました。その後も治療経過を知らせるために、メールは何回か送りましたね。
ちなみに最初の一斉送信は、1週間の緊急入院からの退院後。「間違いなくがんです。おそらくリンパ腫です。ここから先は、確定診断されて、こういう流れになります」ということを一斉送信しましたね。
自分はこのように職場に情報を公開しましたが、正直ケースバイケースだと思います。私の場合、職場環境的にもがんに理解のある方が多く、全員に知らせても問題ないと判断。というのも、当時所属していた課はシニア層の人材が多く、リタイア後に再雇用された方もいらっしゃいました。ご本人またはご家族にがん経験者がいらっしゃるため、日常的にがんの話題になることもよくあったんです。
そのような職場だったので、いっそ公開してしまった方がいいと判断しました。私自身は全員に伝えることで気が楽になりますし、同僚達も正確な情報を知っていた方が、私に対して余計な気遣いをする必要なく仕事がしやすいだろうと思いました。
こういう話をすると、普段から積極的にプライベートな話をするタイプだと思われがちなのですが、私の場合、そうではありません。職場にも受け入れてもらえるだろうと期待あったので、がんに罹患したことを公開しました。結局、情報って隠そうとしても伝わっていくものですからね。
職場の方からは、「応援します」「仕事の引継ぎ等は気にせず治療に専念してください」という暖かい言葉をいただきました。平凡な言葉かもしれませんが、当時の自分にとっては全ての言葉が嬉しかったです。がんに罹患したことで、ちょっとした気遣いや言葉の有難さに気づくことができましたね。
確定診断を冷静な気持ちで受け止める。一番不安だったのは、旅行中だった
確定診断や告知は冷静な気持ちで受け止めることができました。医師に「これですか」と悪性リンパ腫の画像をスマホで見せたくらい。医師からは「そうです、それです」というような告知でしたね。
悪性リンパ種は、標準治療が確立していることも知っていました。ある意味、今後の治療方針も予想できていたので、診断が確定してとても安心した記憶があります。診断後には妻にも「心配しなくていいよ」と伝えました。
今振り返っても一番不安だったのは旅行中。「余命」や「死」という言葉が頭をよぎりましたね。