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  • 大腸がん・大腸腫瘍

2014年5月 告知

健康診断の「便潜血」を放置、半年後に大腸がんが発覚(45歳/男性/会社員)

健康診断で「便潜血」陽性。問題ないはずと放置してしまった

2014年5月に転勤先の熊本で大腸がんの告知を受けました。

時間を遡ること2013年10月、地元の大阪で健康診断を受診したところ、夫婦二人とも便潜血が陽性でした。妻はすぐに再検査を受診。結果は「異常なし」。私も再検査を受けないとな、とぼんやり考えていたら気付けば年末年始の繁忙期に突入。いつの間にやら仕事に追われる生活を過ごしており、妻が「異常なし」だったし自分も大丈夫だろうと、再検査のことは頭の片隅に追いやってしまいました。

日常生活の中でも下血や血便の症状が出ることもなかったので、問題ないだろうとそのまま放置してしまいました。

熊本へ転勤。便に血が混ざりはじめ、大腸の検査を受ける

2014年3月に大阪から熊本への転勤が決まりました。

最初の1か月は住む場所が決まっておらずホテル暮らし。食事は基本全て外食。食生活の乱れもあってか、鏡の中の自分を見て、太ってきたなと感じることも。慣れない土地での新しい生活、その頃は疲れが取れないことも当たり前として受け入れていました。きっとまだこの環境に慣れていないだけで、ただのストレスだと言い聞かせていた部分もあったと思います。

自分自身の引っ越しも終わり、家族も熊本で暮らし始めた4月下旬から5月上旬頃、便に血が混ざることが数度ありました。その時に、昨年受けた健康診断で便潜血が陽性だったことを思い出し、再検査を受けなければと少し焦った記憶があります。

妻からも、すぐに病院に検査に行くように促されました。

転勤してまだ日が浅いこともあり、土地勘や病院のよしあしの勘所は全くわかりませんでした。大腸内視鏡検査を専門にしているクリニックをネットで検索、勤務先からのアクセスがよいクリニックを選び、再検査の予約をしました。

大腸がんの告知。医師からは「冷静ですね」と言われた

検査後、医師からは「大腸がんで間違いないでしょう」と告げられました。クリニックだから確定診断こそできないが、おそらくがんだろうと。

その言葉に激しく動揺することはありませんでした。医師に「冷静ですね」と言われるくらいには、落ち着いていたと思います。

なぜ自分がそれほど冷静でいられたかというと、大腸がんに罹患している可能性を認識していたからでしょう。病院を選ぶ際に、自分の症状だとどのような病気の可能性があるのかネットで調べていたのですが、その中に大腸がんの名前もありました。

ただ、医師に見せてもらった私の大腸の画像には、素人目に見ても大きい腫瘍がありました。転移の可能性も捨てきれないというのが医師の見立てで、さらに詳しく診てもらうようにと、総合病院の紹介状を書いてくださいました。

ショックを受けていた妻。仕事、家族、子ども…生活面で不安だった

家に帰るなり妻に検査結果を伝えました。特に何かを隠したり、気をつかったりもなく、医師に言われたことをそのまま言いました。おそらく大腸がんであること、ステージは確定していないものの転移の可能性があること、次は総合病院で詳しい検査を受けること。今後の流れも含めて、1時間ほど話をしました。

妻は元看護師。がんに関する知識をある程度持っていました。それでもクリニックでもらった画像に映る腫瘍の大きさを見て、ショックを受けていた様子。すぐに検査を受けにいって欲しいと言われました。

子どもがまだ小学生、中学生だったので、妻には今後の生活はどうなるかといった不安を吐露された記憶があります。この時点では確定診断も下りていないのでこれからどんな治療をするかも分かっていない状況、総合病院で詳しく診てもらってから、ゆっくり話をしようと努めて冷静に答えました。

でも妻の打ち明けた不安は本当にその通りで、もし長期入院を要する治療になった場合はどうなるんだろうと考えました。熊本へも転勤したばかりだし子どもたち2人もまだ育ち盛り。仕事、家族、子ども、考えれば考えるほど生活面での不安は拭えませんでした。

 

 

がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

新型コロナウイルスの影響によりテレビ会議を用いて取材を行ったため、写真は後日追加予定です。

Hatch Healthcare K.K.

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