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2018年8月 がん相談支援センター

がん相談支援センターの方々が力になってくれた


夫の看病と自分の治療、その二つを両立させるという難題を前に困り果てていた頃、がん相談支援センターの方々が私の力になってくれました。

入院時はどうしても夫が一人になってしまうため、不在中にもしものことがあったらと思うととても心配だったんです。脳腫瘍を患っているおかげで上手く歩行ができませんし、家の中で転倒する可能性もあります。もし打ちどころが悪かったらと考えると、自分の治療のことなど考えられなくて……。

ですから私がいない時だけでもヘルパーさんを呼べるような、そういった支援制度はないものかと探していたとき、院内にあるがん相談支援センターの存在を知り、藁をもすがる思いで駆け込みました。

がん相談支援センター(国立がん研究センターがん情報サービス「がん相談支援センター」とは)のことは誰かに教えてもらったわけではなく、偶然知りました。院内にあるのをたまたま見かけたんです。がん罹患者の方やご家族の方など、誰でも無料で相談できる場所 があるんだなと。その時は末期がんでもない自分のような患者が相談してもいいのだろうかと少しひるんでしまって……。結局相談できませんでした。

でもそのうち、家庭が原因でそうも言ってられない状況になり、自分からがん相談支援センターに出向きました。

相談したことで具体的な解決策を知ることができた

私の対応をしてくださった方は2人いました。1人がメインで話を聞いてくださるソーシャルワーカーさん、その方がもう1人の社会福祉の方に相談を回してくれるという感じです。2人ともとても親身に話を聞いてくださり、具体的な解決策をいくつか提案してくれました。

もろもろの提案を受けて、初めて知ったことも沢山ありました。

家の中で倒れた際、ボタンを押せばGPSの位置情報が発信される器具があることや、その器具に関しては役所に申請をすれば貸してもらえること。もし私が入院して家事をやる人がいなければヘルパーさんをお願いできるということ。
ヘルパーさんの制度は、家に在宅しているものの家事ができない患者さんの代わりにヘルパーさんに来ていただくというものでしたので、私の場合は使えませんでしたが、支援センターの方々のおかげで、自分では到底知り得えなかった色々な解決策があることを知ることができました。

それ以外にも、社会福祉協議会に相談したらもっと色んな解決策があるかもと助言いただいて、本当に色々なことを教えていただきましたね。

一緒に解決策を探してくれる人のありがたさを実感

実際にがん相談支援センターを利用して、今自分が困っていることに対する解決策を一緒に探してくれる人がいることのありがたさを実感しました。

今までは、自分の治療よりも夫のことが気になってしまって、あまり自分の病気に向き合えていなかった部分もあったと思います。

でもがん相談支援センターの方々に相談した結果、私以外にも私の今の治療を継続できるよう手助けしてくださる方がいて、すごく心の支えになりましたし、私自身も入院や治療に対して前向きになれました。

もちろんそれまで以上に、自分の病気をちゃんと治そうと思えるようになりましたね。

夫と義母の最期の面会。ソーシャルワーカーの支援で実現

ソーシャルワーカーさんには、生活面以外のきわめて個人的な相談にも乗っていただきました。

実は2018年の暮れ、入院中でほとんど寝たきりになってしまった夫が、どうしても最期に母親に会いたいと言い出したのです。実は義母は後妻さんなので、夫は実の息子ではありませんでしたが、義理の息子である夫をいつも心配し、経済的にも支援してくださっていました。義母も末期がんでしたから、夫としてもまだ話ができるうちに会いたかったのだと思います。

ですが私個人では寝たきりの夫を連れて自宅に帰すことは到底できそうになく、この件についてもソーシャルワーカーさんに相談をしたのです。すると親身に相談に乗ってくださり、前向きな回答をいただくことができました。

夫の願いを実現させるため、まずはソーシャルワーカーさんが夫の主治医に相談、さらには寝たきりの患者さんを搬送できる車両も手配してくださり、希望していた一時帰宅が実現しました。

おかげさまで短い時間でしたが夫は義母と会うことができました。夫もとても喜んでいましたね。結果的にそれが義母との最後の時間になったのですが、時間を作ることができてよかったと思います。

ソーシャルワーカーさん、相談員さんは、話をよく聞いてくれましたし、とてもありがたい存在だなと思いました。
 

Hatch Healthcare K.K.

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