不安を抱えながらの職場復帰。周囲のサポートに感謝
2013年12月に職場復帰をしました。抗がん剤治療を終えたタイミングでも体力面の不安は感じていましたが、今回は手術もあり、体力が戻るまでいっそう時間がかかった気がします。また以前とは違い、副作用の症状も出ました。末梢神経障害でキーボードを打つときに痛みが出たり、耳鳴りがしたりと、復帰直後の段階では仕事への支障も少なくはなかったです。
もちろん副作用だけでなく、再発の不安もありました。ですが不安も自分が一生付き合っていかなければいけないもの。心を強く持つように意識していました。職場では周囲の同僚の支えや理解にとても助けられていますね。
復帰当初はこのように様々な不安を抱えていましたが、通院の間隔が伸びるにつれ、自然と解消していったように感じます。がんのことを考える時間も減りました。
がんに罹患して、改めて人生について考えさせられた
闘病中は時間があったので、良くも悪くも自分の人生について考えることが多かったです。今後どのような道を歩んでいきたいか立ち止まって考えました。実際にがん患者さんのブログを見ながら、いつまで元気に過ごせるのかわからないな…と悲観的になる時もありましたね。
実は、私の父は60歳前にがんに罹患して亡くなっています。漠然とですが、私も60歳前後にはがんに罹患するだろうと思っていましたが、それよりも早い32歳での罹患。父が罹患していたこともあり、がんへの知識はそれなりにあったつもりですが、いざ自分が罹患するとなると多少なりとも動揺がありました。
確率が低くても現実には起こりうるということを思い知らされましたし、罹患によって人生設計も大きく見直しました。改めて考えさせられたのは、世の中に100%絶対はないということ。がんだけではなく人生には何が起きるかわかりません。困難に直面したら、一つ一つクリアしていくしかないですね。
がんは特別なことではない。自然体で受け入れることも重要
自分ががんに罹患したとしても、そのことを特別にとらえることなく、人生で起こりうる一つのことだと自然体に受け入れることも重要だと思います。ただし、科学的根拠に基づいた正確な情報と知識をもとに、適切に判断していくことが前提です。
困難に直面した時、周囲には相談できる誰かが必ずいるはず。直接口頭で伝えていない人であっても、心配や気遣いをいただいたことを後で知ることもしばしば。家族や医師・看護師や職場の方々、その他プライベートで付き合いのある多くの方々から支えられていることを実感できること自体とても幸せなことだと感じました。
自分一人で生きているのではないことを忘れずに、落ち着いて周囲に相談してみてください。